ヴァレンティノWEB広告でKokiさんの演出について炎上し、ヴァレンティノは英語と日本語で謝罪文を発表しましたが、その謝罪文の内容でも更に炎上しています。
炎上の大きな原因は「着物の帯の扱い」(着物の帯をヒールで踏む、座る)ですが、日本語の謝罪文と英語の謝罪文で読み比べると「帯の認識」について違いがありました。
イタリア本国の「帯の認識」について、日本語と英語の謝罪文の違いをまとめました。
今回のWEB広告のクリエイティブディレクターは、ヴァレンティノのクリエイティブディレクターでもあるピエールパオロ・ピッチョーリです。
そのため、英語の謝罪文=イタリア本国のヴァレンティノ本社の認識と捉えています。
▼この記事でわかること▼
ヴァレンティノKoki使用広告についての謝罪文(日本語/英語)
ヴァレンティノの日本語と英語の謝罪文「帯の認識」の違い
「着物の帯のような布」に対するイタリア本国の認識
炎上したKokiさん使用のヴァレンティノのWEB広告と、演出の元ネタとしている映画『草迷宮』についてはこちらでまとめていますのでご覧ください。
着物の帯を踏むヴァレンティノ広告の元ネタ映画[草迷宮]のシーン
ヴァレンティノKoki炎上広告謝罪
Kokiさんがモデルを務めたヴァレンティノのWEB広告の演出が「日本の文化を冒涜・侮辱している」と炎上したことを受けて、ヴァレンティノは英語と日本語で謝罪文を発表しています。
しかし、その謝罪文の内容・表現でも更に炎上しています。
一番問題視されている「着物の帯」の認識、扱いについて注目しました。
ヴァレンティノの謝罪文 日本語
『モデルが着物の帯を思わせる布の上に座る、または歩く(途中略)シーンが登場します。』
『このシーンで使われた布も、着物の帯ではありませんが、多くの方に不快な思いをさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます。』
— MaisonValentino_JP (@Valentino_Japan) March 30, 2021
「着物の帯ではない布」を使った、ということですが、英語での表現は違うものでした。
ヴァレンティノの謝罪文 英語
“the model sitting or stepping on a Japanese fabric which recalls a traditional obi~”
-直訳:『モデルは伝統的な帯を連想させる日本(製)の布の上に座ったり、上を歩いています。』
“The fabric unwittingly resembles the Japanese traditional obi and Maison Valentino deeply apologizes for any offence caused.”
-直訳:『この生地はたまたま日本の伝統的な帯に酷似していますが、不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。』
— Valentino (@MaisonValentino) March 30, 2021
「たまたま帯に酷似した布を使った」という表現が反感を買い更に炎上しています。
ヴァレンティノ炎上広告謝罪に着物の帯ではない|本国の認識は?
一番問題視されている着物の帯への認識、扱いについて、ヴァレンティノの日本語と英語の謝罪文を読むと「帯の認識」の違いが判りました。
Maison Valentino Japan(日本):着物の帯ではありません
Maison Valentino(イタリア本国):たまたま日本の伝統的な帯に酷似していた
「日本の帯をイメージして用意した布ではなく、用意した長い布が日本の帯に酷似したものだった」と責任は全くないとも解釈できます。
しかし、この広告発表の際(炎上するより前のメディア発表)にはインスピレーション源・ネタ元は寺山修司監督の映画「草迷宮」だったと発表されています。
キャンペーンビジュアルの撮影は、寺山修司が監督を務めた映画『草迷宮』(1979年)がインスピレーション源に。
引用元:SPUR
このことを踏まえると、『映画「草迷宮」の帯を踏んで走るシーンがネタ元』と発表しているのに、『用意した長い布が日本の帯に酷似したものだった』という謝罪文には違和感を感じます。
映画「草迷宮」のネタ元シーンはこちら▼
ヴァレンティノが帯踏み広告は寺山修司の草迷宮にインスパイヤされたと言ってるけどヒールではなく裸足。っていうか全裸。 pic.twitter.com/OQBhoOwHDd
— ネコルーペ (@Lupeneko) March 30, 2021
最後に
『ヴァレンティノKoki広告炎上の謝罪文で[着物の帯ではない]認識の差』と題して以下をご紹介しました。
ヴァレンティノKoki使用広告についての謝罪文(日本語/英語)
ヴァレンティノの日本語と英語の謝罪文「帯の認識」の違い
「着物の帯のような布」に対するイタリア本国の認識
ファッションブランドも度々、文化を侮辱したようなデザイン、広告の演出で炎上しますね。
その度に傷つく人もいるのでこれ以上起きないように、学んでいただきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。